『ZOOMを楽器として使う作品』選考作品決定!

表記の作品公募に世界各地よりたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。

プログラム監修の中井悠氏と東京現音計画メンバーの討議の結果、以下の2作品に決定いたしました。

-G Douglas Barrett: I am Sitting in a Zoo (on Zoom)

-Jenn Kirby:You’re Muted Music

これらの作品は、2022年12月19日(月)杉並公会堂小ホールにて行われる「東京現音計画#18〜クリティックズセレクション2:中井悠〜ZOOMUSIC」にて上演予定です。

Thank you very much for submitting your work to ZOOMUSIC’s open call for entries.
As a result of the selection process by our guest director, You Nakai,  and Tokyo Gen’On members, we have selected the following two works:

-G Douglas Barrett: I am Sitting in a Zoo (on Zoom)

-Jenn Kirby:You’re Muted Music

The selected works will be performed at the concert on December 19 in Tokyo.


『ZOOMを楽器として使う作品』募集

東京現音計画では、今年12月の主催公演で演奏される作品を公募します。

当コンサートでは気鋭の音楽学者であり、No Collectiveメンバーとして実験的なパフォーマンスを生み出すアーティストでもある中井悠氏をゲスト・ディレクターとして迎え、オンライン・コミュニケーション・ツールであるZoomを、固有の特性を持った音楽楽器とみなした音楽を集めてお届けします。

このなかで演奏される作品を広く一般より募集します。

企画意図/中井悠氏より:
このコンサートではZoomusicと題して、コロナ禍において世界中で使われたオンライン・コミュニケーション・ツールであるZoomを、固有の特性を持った音楽楽器とみなし、その楽器でのみ演奏と視聴が可能な音楽を集めてお届けします。コンサートはオンラインとオフライン(杉並公会堂小ホール)で同時に行なわれますが、オフラインでの視聴を選択する観客にとっては、スクリーン越しの視聴者を念頭に置いて作成されるテレビ番組や映画の撮影現場を見学するような経験になるでしょう。今日のコミュニケーション環境を席巻しているZoomというテクノロジーを、透明なメディアではなく、独自の作動方式とバイアスを持った楽器として捉えることで生み出される、音楽の新しい可能性を探る意欲的な作品をお待ちしています。
(中井悠)

【応募にあたって】

・Zoomでのみ演奏と視聴が可能な音楽を構想してください。
・音と映像の両方の側面を考えてください。
・Zoom固有の機能や設定を探ってください(オーディオ設定、チャット機能、ライブトランスクリプト、ブレークアウトルーム、ヴァーチャル背景、シェアスクリーンなど)。
・オンラインとオフライン同時のコンサートになることを踏まえ、オフライン会場における演奏と観客の経験も考慮に入れてください。
・Zoom以外の使用楽器はサクソフォン、チューバ、ピアノ、打楽器、エレクトロニクスが使用可能です。
・基本機材はオーディオ・インターフェース、マイク、カメラ、ラップトップ、スマホ、iPadなど。それ以外に必要な機材があれば相談に応じることもできます。
・Zoomはウェビナー形式ではなく、通常の会議形式で観客を入れる予定です。
・提出していただく作品案は狭い意味での楽譜という形態を取る必要はありません。演奏のプランが把握できるのであれば、動画や映像などを用いていただいても構いません。

*参考ビデオ:中井悠氏が東京大学で行なっているZoomusic制作授業の成果発表記録:
https://www.selout.site/work/zoomusic-jp

*参考公演:東京現音計画と中井悠氏がヴァージニア大学で行なっている、Zoomusicをテーマにしたヴァーチャル・レジデンシーの発表が以下の日時で行なわれます:
シャーロッツヴィル現音計画:ヴァージニア大学レジデンシープログラム・コンサート(Zoom)
日時(日本時間):2022年4月30日(土)22:00〜、5月1日(日)10:00〜(2回公演)
視聴(無料):https://music.virginia.edu/no-collective-residency-tokyo-genon-project



【応募要件】

●楽器編成:Zoom(必須)。他にサクソフォン、チューバ、ピアノ、打楽器、エレクトロニクスが使用可。
  ・打楽器は「マリンバ」および手持ちで移動可能な小物楽器が使用可能。
  ・必要な機材は全体のセッティングに応じて変更をお願いする可能性があります。
 
●演奏時間:5分以上10分以内

●応募期間:2022年7月1日(金)~7月31日(日)23時59分まで。

●応募資格:リハーサル(オンライン可)に参加できること。国籍不問だが、日本語あるいは英語でのコミュニケーションが可能なこと。

●応募方法: 電子メールにて、件名を「zoom作品公募(氏名)」とし、以下に添って送信してください。

  1. 本文に以下の項目をお書きください。
     (1) 氏名(日本字とローマ字両方で表記)
     (2) 生年月日(西暦)
     (3) 略歴(和文あるいは英文)
     (4) 作品名(原題および英語表記)
     (5) 及び作曲年(西暦)
     (6) 作品解説(和文あるいは英文)
     (7) 楽器編成
     (8) 演奏所要時間(分秒)
     (9) 住所、連絡先電話番号、E-mailアドレス
  2. 添付ファイル
    ・応募作品総譜、あるいは指示書など:
     作品名を明記し、作曲者名は記入しないこと。
     浄書ソフトの場合はpdfに出力したもの。
     手書きの楽譜の場合はpdf, jpeg, pngのいずれかの形式にスキャンしたもの。
     ひとつのファイルにまとめること。
    ・楽譜の体裁にこだわらず、演奏のプランが把握できるのであれば、動画や映像などを用いてもよい。その場合は、youtubeに限定公開でアップロードし、そのURLをメール本文に記載すること。またyoutubeのタイトルや説明文に作曲者の氏名をいれないこと(映像のなかでやむをえず作曲者が特定されてしまう場合は不問)。

●参加料:無料

●応募に際しての注意事項:
・応募作品は公開演奏会に於いて発表済みでも構いません。
・過去に発表した自作からこの編成への編曲も可とします。
・一人が複数作品を応募することも可能。
・結果発表後、実際の演奏に際して加筆、修正をお願いする可能性があります。
・要項の内容に関して不明な点は、氏名、連絡先を明記のうえ問い合わせ先にメールしてください。

●審査及び結果発表:中井悠氏および主催者による審査で作品3曲程度を選出します。結果は8/20(土)までに全員に電子メールにて通知します。

●上演:以下の公演で演奏します。
 公演名:東京現音計画#18〜クリティックズセレクション2:中井悠〜ZOOMUSIC
 日程:2022年12月19日(月)19:00開演
 会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)
 *コンサートはオンラインとオフラインで同時に行なわれます。
 プログラム監修:中井悠
 演奏:東京現音計画(有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ))
 主催:東京現音計画 助成:芸術文化振興基金助成事業

●褒賞:演奏が決定した場合、作曲料として7万円(税込)をお支払いします。

●応募、問い合わせ先:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ内)
nayac@mc.point.ne.jp




経歴:

中井悠 You Nakai
No Collectiveのメンバーとして音楽(家)、ダンスもどき、お化け屋敷、わらべ歌などを世界各地で制作(nocollective.com)、出版プロジェクトAlready Not Yetとして実験的絵本や子供のことわざ集などを出版(alreadynotyet.org)。制作のかたわらで実験・電子音楽、影響や癖の理論などについての研究を行なう。最近、世界初となるデーヴィッド・チュードアの音楽の研究書Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music(オックスフォード大学出版局、2021年)を出版(remindedbytheinstruments.info)。他の仕事に、チュードアの未発表音源とその奇妙な履歴をたどる長編論考を組み合わせた二枚組レコードMonobirds: From Ahmedabad to Xenon(TOPOS、2021年)。2021年10月〜2022年6月まで、東京現音計画とともにヴァージニア大学大学院作曲コースのヴァーチャル・レジデンシー・アーティスト。東京大学大学院総合文化研究科(表象文化論)+芸術創造連携研究機構准教授。令和3年度東京大学卓越研究員。副産物ラボ主宰(selout.site)。



1/27 #15公演延期のお知らせ

2021年1月27日に予定しておりました東京現音計画#15(会場:杉並公会堂小ホール)は、新型コロナ感染症拡大の状況を鑑み、来年度へ延期いたします。

ご購入済みのチケットについては、いったん払い戻しとさせていただきます。個別にご連絡いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ。

新しい日程については決まり次第、ホームページやSNSにて発表いたします。


1/12トークイベント延期のお知らせ

2021年1月12日に予定しておりましたトークイベント「日本のライブ・エレクトロニクス作品の歩み」(会場:トーキョーコンサーツ・ラボ)は、新型コロナ感染症拡大の状況を鑑み、来年度へ延期いたします。新しい日程については決まり次第、ホームページやSNSにて発表いたします。


東京現音計画+足立智美 / 室内楽 かゆいのはどこ

東京都の芸術文化活動支援事業「アートにエールを!」に東京現音計画と作曲家/パフォーマーの足立智美さんで参加しています。

室内楽 かゆいのはどこ

普段の会話でも意思疎通のままならない現音計画のメンバーですが、パフォーマンスでの伝言ゲームに挑戦しています。どうぞご覧ください。


東京現音計画#14延期のお知らせ

2020年6月23日に予定しておりました公演「東京現音計画#14〜コンポーザーズセレクション6:森紀明」は、新型コロナウィルス感染症の影響により、望ましい形での上演が不可能となりましたので、来年度へ延期いたします。新しい日程については決まり次第、ホームページやSNSにて発表いたします。


[延期]06/23 東京現音計画#14 コンポーザーズセレクション 6:森 紀明

2020年6月23日に予定しておりました公演「東京現音計画#14〜コンポーザーズセレクション6:森紀明」は、新型コロナウィルス感染症の影響により、望ましい形での上演が不可能となりましたので、来年度へ延期いたします。新しい日程については決まり次第、ホームページやSNSにて発表いたします。

東京現音計画 #14 コンポーザーズセレクション 6:森 紀明

日程:2020年6月23日(火)19:00開演(開場18:30)
会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)
荻窪駅北口徒歩7分

プログラム監修◉森 紀明

ひとりの作曲家に新作委嘱とプログラム監修を託すコンポーザーズセレクション、第6弾は森紀明が登場。 サックス奏者・イベントオーガナイザーとしても、現代音楽、ジャズ、即興演奏とジャンルを越える活 動で知られる森が、今回のキーワードに掲げたのは「ボーダーレス」と「アカデミズム」。ただ今、ひ とくせもふたくせもあるスリリングなプログラミングが進行中。 新作は、ゲストソリストにフリージャズの重鎮・坂田明を迎えるサクソフォンコンチェルト! 必見、必聴の一夜にご期待ください。

演奏曲目◉
曲目は企画の主旨に添って変更になる場合があります。

ケリー・シーハン《色の系列》スネアドラムとテープのための(2017-18)
Kelly Sheehan: A Series of Colors for Snare Drum and Tape

キャサリン・ヤング《アンダーワールド(ダンシング)》
ウーリッツァー・エレクトリック・ピアノとチューバのための (2008)
Katherine Young : Underworld (Dancing) for wurlitzer electric piano and tuba

ウェストン・オーレンキ《メロディカのための》
任意の数のメロディカとアナログ&デジタルシンセシスのための(2017-18/19)
Weston Olencki : for melodicas for any number of melodicas and analog & digital synthesis

森紀明《観察/振動》複数のパフォーマー、オブザーバーと電子音楽環境のための(2020 委嘱初演)
Noriaki Mori : Observation / Oscillation for multiple performers, observer and electroacoustic environment

イアン・パワー《浮標》ローレンス・クレインに倣って エレクトリック・オルガンと家電のための(2015-16)
Ian Power : Buoy (after Laurence Crane) for electric organ with household appliances

アレックス・ミンセク《核》サクソフォンと打楽器のための(2007)
Alex Mincek:Nucleus for Saxophone and Percussion

森紀明《新作》アンプリファイド・アンサンブルとソリストのための(2020 委嘱初演)
Noriaki Mori : Noriaki Mori : New work (2020) for for amplified ensemble and soloist

ソリスト◉坂田 明

詳細は逐次アップします。
※曲目は企画の主旨に添って変更になる場合があります。

出演◉東京現音計画:
有馬純寿、大石将紀、神田佳子、黒田亜樹、橋本晋哉
ゲスト:坂田 明(サクソフォン)

チケット◉
全席自由 前売一般3000円、前売大学生・専門学校生1000円、
当日3,500円(税込)
高校生以下無料(要予約。問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)

チケット取り扱い:Confetti(カンフェティ):3月販売開始

ご予約・問い合わせ◉
ナヤ・コレクティブ nayac@mc.point.ne.jp

主催:東京現音計画
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)


12/18 東京現音計画#13~プロデューサーズセレクション 1:国塩哲紀

東京現音計画が、なんと“クラシック音楽”の現役プロデューサーとタッグを組む、ミニマル・ブラスな室内楽の宵

21 世紀に入って現代音楽の世界では、用いられる音楽的語法がますます豊かになり、その結果として数多く の作品が生み出されていますが、日本に最新の動向が紹介されるにはまだまだ時差があります。一方、20 世紀 の歴史的な作品のなかには、準備の困難さから日本での上演が実現しないものも多く残されています。さら に、日本の現代音楽作品は、ごく一部の作曲家の作品を除けば、海外にはほとんど紹介されていないのが現状 です。東京現音計画は一定の視座からの演奏会のプログラミングを通じて、そうした日本の状況に演奏する立 場から一石を投じる活動を続けています。
2019 年後半の主催公演では、とりわけ現代音楽のエッジにこだわりながら、作曲家、演奏家、批評家など による様々な選曲企画を積み上げてきた東京現音計画が、なんと“クラシック音楽”の現役プロデューサーを迎 えてコンサートに挑みます。登場するのは、東京オペラシティで「コンポージアム」「武満徹|Visions in Time」「アンサンブル・モデルン来日公演」などを手がけ、現在に続く日本の現代音楽公演の 1 シーンを築 き、現在は東京都交響楽団の個性的なプログラミングや、広島ウインドオーケストラでの日本の吹奏楽演奏史 に残る興味深い選曲で知られる国塩哲紀。そう言われれば、小さな吹奏楽、マイクロ吹奏楽といえなくもない 東京現音計画の名プロデューサーを迎えての新展開、必見です!

日程:2019年12月18日(水)19:00開演(開場30分前)
会場:ヤマハ銀座スタジオ
(東京都中央区銀座7-9-14ヤマハ銀座ビル地下2F)
https://www.yamahaginza.com/access/

プログラム監修:国塩哲紀

演奏:東京現音計画 
 メンバー:有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)

【プログラム】 
スティーヴン・ブライアント《Hummingbrrd》バリトンサクソフォンとエレクトロニクスのための(2015)
マイケル・ドアティ《ウォーク・ザ・ウォーク》バリトンサクソフォンとパーカッションのための(2005)
中橋愛生《内なる歌》無伴奏C管コントラバス・チューバのための(2012)
カレル・フサ《ピアノソナタ第2番》(1975)
テリー・ライリー《トレッド・オン・ザ・トレイル》 東京現音計画版(1965/2017)
平石博一《パラレル・ミュージック》サクソフォン、チューバ、ヴィブラフォン、ピアノ、エレクトロニクスのための(2019委嘱初演)
※曲目は企画の主旨に添って変更になる場合があります。

【チケット】
全席自由 前売一般3000円、前売大学生・専門学校生1000円、当日3,500円(税込)
高校生以下無料(要予約。問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)

チケット取り扱い:Confetti(カンフェティ)
Web:https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=54920&
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00~18:00)
発売開始:2019年9月30日(月)10:00〜
*Web、フリーダイヤル限定のお得な「カンフェティ席」あります! 前売一般券が500円引きで、10/31までの数量限定先着順。急いで!

問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:nayac@mc.point.ne.jp
電話: 050-5532-5022(平日15:00~19:00)

主催:東京現音計画
助成:公益財団法人 野村財団、公益財団法人 朝日新聞文化財団、芸術文化振興基金助成事業、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

*   *   *

プログラムの監修にあたって 国塩哲紀

今回の東京現音計画のプログラムは、“主に吹奏楽曲で知られる作曲家の室内楽曲”によるコンサートを作ってみたらどうなる?という、いたって素朴な発想から生まれました。
 ブライアントも、ドアティも、中橋も、フサも、もちろん“吹奏楽専門”の作曲家ではありませんが、吹奏楽ファンによく知られた名前。高難度の作品で知られる彼らが書いた独奏曲や室内楽曲も聴いてみませんか?というお誘いでもあります。
 後半は東京現音計画の独特な編成を活かして、ミニマルミュージックの達人2人の作品でさらにエンターテイニングに。テリー・ライリーのおおらかさと、孤高の作曲家・平石博一(素晴らしい吹奏楽曲も書いている)の精密な美しさは耳の喜びであり、聴いているうちに、音楽にカテゴライズなど不要だと思えてくるに違いありません。そしてそれこそが、このプログラムのいたって素朴な願いなのです。