東京現音計画#22 プレライブ in Ftarri
2024年11月16日(土)20:00開演(19:30開場)
会場:Ftarri(文京区本郷1-4-11 岡野ビル B1)
https://ftarri.com/suidobashi/
出演:木下正道(トーク他)、有馬純寿(elec)、大石将紀(sax)、橋本晋哉(tuba)
水道橋のCDショップ/ライブスペース”Ftarri” でマーク・アンドレ、冨田正之介、田中慎太郎の「密やかな」作品の数々を。
プログラム◉
マーク・アンドレ《iv 12》(2013)、《iv 16》(2018)
冨田正之介《Giving shape to sounds》(2021)
田中慎太郎《Downing Colors》(2024)他
入場料金◉2000 円(要予約)
予約・問合せ◉info@ftarri.com( 予約の場合、氏名、人数、電話番号を記載)
東京現音計画#22~コンポーザーズセレクション8:木下正道 密やかさの探究 〜無音よりさらに深い静けさへ向けて〜
ひとりの作曲家にプログラム監修を託す「コンポーザーズセレクション」に、木下正道が登場。
エレクトロニクスの即興演奏家としても活躍する異才が選んだテーマは「密やかさの探求」。
独自のダイナミズムが生み出す精緻な音響世界、必見!
日程:2024年12月5日(木)19:00開演
会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)
https://www.suginamikoukaidou.com/access/
プログラム監修:木下正道
プログラム◉
木下正道《ただひとつの水、ただひとつの炎、ただひとつの砂漠 IV》サクソフォン、打楽器(2018)
ジョン・ゾーン《ダーク・リバー》バスドラム、エレクトロニクス(1995)
大友良英《カソード》東京現音計画版初演(1999/2024)
ルイジ・ノーノ《ドナウのための後前奏曲》チューバ、ライブ・エレクトロニクス(1987)
杉本 拓《ノー・タイトル・フォーエヴァー》(2024 委嘱初演)
佐原 洸《蘇芳香》バリトンサクソフォン、ダブルベース、エレクトロニクス *チューバ版初演(2021/2024)
木下正道 委嘱新作初演(2024)
Program
Masamichi Kinoshita: Une même eau, un même feu, un même desert IV (2018)
John Zorn: Dark River (1995)
Otomo Yoshihide : Cathode *Tokyo Gen’On Project version W.P. (1999/2024)
Luigi Nono: Post-prae-ludium per Donau per tuba e live electronics (1987)
Taku Sugimoto: no title forever (2024 commissioned, W.P.)
Ko Sahara: Suoko *tuba version W.P. (2021/2024)
Masamichi Kinoshita: new work (2024 commissioned, W.P.)
演奏:東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、 黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
舞台監督:鈴木英生(カノン工房)
照明:菅勝治
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
フライヤー&ロゴデザイン、写真:松蔭浩之
協力:東京音楽大学、有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー
主催:東京現音計画
助成:芸術文化振興基金助成事業
公益財団法人野村財団
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成]
チケット(税込):全席自由
前売 一般3000円、大学生・専門学校生1000円
当日 3500円
カンフェティ割 2500円(カンフェティ取扱限定、先着順)
高校生以下無料(本番前日までに問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)
2024年9月30日(月)10:00発売開始
*学生券は入場時に学生証等の提示が必要です。
*未就学児の入場はご遠慮ください。
チケット取り扱い:カンフェティ(9月30日(月)10:00発売開始)
【URL】http://confetti-web.com/@/tgk22
【電話】050-3092-0051(平日10:00~17:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・チケットレス「レスQ」もご利用可能です。
*数量限定、先着順の割引チケット「カンフェティ割」あります!
問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:tgkseisaku@gmail.com
電話:050-5532-5022(平日11:00〜18:00)
プログラム監修にあたって:木下正道
「密やかさの探究 〜無音よりさらに深い静けさへ向けて〜」
「沈黙」「静寂」が古今東西の音楽の、重要な要素であることは間違いない。特に近年の音楽で、それらのあり方が様々に探究されるような動向に、私自身大きな関心を持ち続けている。今回の企画を考えるに当たっては、その傾向を私なりに解析し、東京現音計画の類まれな創造性、技術、またチームワークに接続すべく、プログラムを考えた。大友良英やジョン・ゾーンのように、一般的には「沈黙」の作曲家とは見なされていないが、私にとって非常に重要な、また大きな影響を受けた(静寂の)作品を作っている人たちから始め、現在の最前線で自分が特に注目する人たち、即興音楽界ではその名を知らぬものはない、まさに「沈黙的」な音楽の創始者の一人である杉本拓氏に新曲を依頼し、また器楽とエレクトロニクスの過剰なまでの繊細な出会いから密かな音楽を紡ぎ出す若手、佐原洸の作品も取り上げたいと思う。ここに、古典的名作と言って良いルイジ・ノーノの作品を加え、木下の旧作と新作が「現実への窓」として機能するだろう。この演奏会全体を通して、単に「沈黙」「静寂」と言っても、そこには無限の多様性が秘められていることを、現場で生々しく体感して頂きたく思い、今回の企画を提案した。
経歴
木下正道 きのしたまさみち
1969年、福井県大野市生まれ。ブラスバンドやハードロックの経験の後、東京学芸大学にて音楽を学ぶ。同時期にフリージャズや集団即興、また政治的な内容を多く含むお笑いバンド活動なども行った。武満徹作曲賞などに入選。2023年まで武生国際音楽祭「新しい地平」の運営アシスタントを務める。現在は、様々な団体や個人からの委嘱や共同企画による作曲、優れた演奏家の協力のもとでの先鋭的な演奏会の企画、通常とは異なる方法で使用する電気機器による即興演奏、の三つの柱で活動を展開する。ここ数年は室内楽曲を中心として年間20曲程度を作曲、初演。幾つかの作品や演奏がCD化、また配信されている。また最近は童話執筆も手掛けている。
東京現音計画#21~ミュージシャンズセレクション8:橋本晋哉2 with 菅沼起一「Switched-On Dufay」
公演日:2024年7月10日(水)19:00開演(18:30開場)
会場:すみだトリフォニーホール小ホール( 墨田区錦糸1-2-3)
https://www.triphony.com/access/
メンバーがプログラミングを行うミュージシャンズセレクション、橋本晋哉が再登場。
ゲストキュレーターに、リコーダー奏者で気鋭の音楽学者としても活躍する菅沼起一を迎え、現代音楽の地点から「古楽」にアプローチする試み。
クラシックの彼方、端と端から似たもの同士が呼び交わす新しい響き、乞うご期待。
ディレクター:橋本晋哉
プログラム監修:菅沼起一
演奏:東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、 黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
ゲスト:菅沼起一(リコーダー)
プログラム:
・稲森安太己:ピアノ・エチュード第2番「デュファイへのオマージュ」(2023)
・夏田昌和:デュファイのいる風景(2024 委嘱初演)
・リコーダー、セルパン、エレクトロニクスによる即興演奏
【デュファイのスタイル・コンポジション(様式作曲)「現音計画アカデミー」成果発表】
・麻生海督《地下劇場4》
・石田千飛世《(タイトル未定)》
・内垣亜優《デュファイの音楽を聴いて》
・永見怜大《Blue Sky Falling》
・山田奈直《Cloak of Conscience》
舞台監督:鈴木英生(カノン工房)
照明:菅勝治
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
フライヤー&ロゴデザイン、写真:松蔭浩之
主催:東京現音計画
助成:
公益財団法人 野村財団
芸術文化振興基金助成事業
公益財団法人 日本室内楽振興財団
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]
協力:有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー
チケット★販売開始5月7日(火)10:00〜★:全席自由
前売 一般3000円、大学生・専門学校生1000円(税込)
当日 3500円
カンフェティ割 2500円(カンフェティ取扱限定、先着順)
高校生以下無料(本番前日までに問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)
*学生券は入場時に学生証等の提示が必要です。
*未就学児の入場はご遠慮ください。
チケット取り扱い:カンフェティ
http://confetti-web.com/@/tgk21
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・チケットレス「レスQ」もご利用可能です。
問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:tgkseisaku@gmail.com
電話: 050-5532-5022(平日11:00〜18:00)
公演に向けて:橋本晋哉
古楽と現代音楽、クラシックの端と端に位置しているこの2つのジャンルには、意外と共通点があります。
第二次大戦を境として、古楽においては研究と実践の発展、現代音楽では作曲技法と演奏技術の変遷、そして何より、どちらも我々が普段接しているクラシック音楽に比べて、ちょっと不思議な響きを発見する場でもあるという点。ここでは響きと書きましたが、その後ろに控えている文化的、時代的、美的な背景の違いと言えるかもしれません。
しかしながら、日本におけるそれら2つのスフィアの活動を見ていると、(もちろんですが)いくつかの違いも見受けられます。特に大きな違いとして、古楽ではアマチュアからプロフェッショナルまで、研究と実践の両面において境目のない層を形成していることが挙げられます。近年、理論や歴史についてのオンラインレクチャーも盛んで、アマチュアとプロフェッショナルが渾然一体となった演奏現場も少なくありません(そしてそれは聴き手に回ることも多くあります)。一方、現代音楽においては、その実践の困難さもあるかもしれませんが、作り手、演奏家、聴き手の間の相互の行き来に関してはそれほどの積極性はないように見受けられます。
また、先ほど述べた、古楽の「不思議な響き」を作り出す作曲技法、演奏技法的な側面は、現代音楽の立場からも積極的に学ぶ必要があると考えています。
東京現音計画では、これまでも作曲に関するレクチャーや共同作業、或いは聴衆参加型の演奏会などを企画実践してきましたが、今回は古楽との往来にスポットライトを当てて考えます。ゲストとして、まさに理論と実践を体現しているリコーダー奏者・音楽学者の菅沼起一さんにプログラムを監修いただきます。また並行して、作曲を学ぶ学生に、2024年に没後550年を迎えるギョーム・デュファイのスタイル・コンポジションを通じて新作を作曲、演奏会で発表する「現音計画アカデミー」を計画します。
プログラム監修にあたって:菅沼起一
古楽と現代音楽とのフュージョン、という本企画の案をいただいて、最初に思いついたものが、「様式作曲」と「リワーク(リコンポーズ)」であった。前者は、過去の一時代の音楽様式を模倣して新たに楽曲を制作すること、後者は、過去の音楽を素材に作曲者のイマジネーションを広げて行う再作曲のことである。両者は、共に伝統的な「クラシック音楽」のアンチテーゼとしての側面を持つ古楽と現代音楽の橋渡しをするポテンシャルを持ち、今後さらなる積極的な展開が期待されるジャンルである。
来年没後550周年を迎えるギョーム・デュファイは、中世からルネサンスへの「転換」を実現した「大作曲家」として認知されているが、中世後期の巨匠ギョーム・ド・マショーに比べ現代音楽の世界からの注目度は低く、リコンポーズの数もマショーに比べ少ない。しかし、デュファイはルネサンス音楽に特徴的な様式とされる3度や6度などを協和音とした作法を持つ一方、中世以降の伝統的な手法であるアイソリズムによるモテットも数多く作曲するという、まさに新旧様式を併せ持つ興味深い作曲家である。記念年である2024年に、彼の楽曲を土台とした様式作曲やリワークを行うことで、彼の様式、ひいては中世・ルネサンスという時代区分への再評価を現代的な視点で実現できるだろう。さらに、音楽の一大転換期であった600年前の様式とその記譜法を今一度見つめ直すことは、現代の作曲家たちの新たな創造へのインスピレーションとなると考える。
菅沼起一 Kiichi Suganuma
京都府出身。東京藝術大学古楽科リコーダー専攻を卒業。音楽学専攻へと転向し同大学院修士課程を修了。大学院アカンサス音楽賞受賞。2016年より2019年まで日本学術振興会特別京都市出身。東京藝術大学音楽学部古楽科リコーダー専攻を卒業。音楽学専攻へと転向し同大学院修士課程を修了。大学院アカンサス音楽賞受賞。2016年より2019年まで日本学術振興会特別研究員(DC1)。博士後期課程を経て、バーゼル・スコラ・カントルム(スイス)とフライブルク音楽大学(ドイツ)との共同博士プログラムを最高点 Summa cum laudeで修了し、博士号(音楽学)を取得。リコーダー演奏と音楽研究の二足の草鞋による活動を展開している。中世音楽から新作初演まで、リコーダーのもつ広いレパートリーを網羅する演奏活動のほか、留学先で研鑽を積んだ様式作曲(過去の一時代の音楽様式を模倣して行う楽曲制作)を混ぜつつ、研究者として得た新しい視点を用いた演奏会のプロデュース・キュレーションを行う。2022年、第12回日本学術振興会育志賞受賞。現在、京都大学にて博士研究員(日本学術振興会特別研究員PD)、洗足学園音楽大学非常勤講師ほか。
「託児サービス」サポートについて
当コンサートへお出かけの際に託児サービスを利用する場合、費用を負担します。
いくつか条件がありますので、ご希望の方は件名を「託児サービス希望」として下記にお問い合わせください。詳細についてのメールをお送りします。
メール宛先:tgkseisaku@gmail.com(担当:福永)
*このサポートは、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]により助成を受けて、東京現音計画が実施しています。
トークイベント「野平一郎-回想のイティネレールと「飽和」」
東京現音計画#20関連企画・トークイベント
「野平一郎 -回想のイティネレールと「飽和」-
東京現音計画#20〜コンポーザーズセレクション7に向けて」
グリゼーやミュライユらが創設し、野平氏が1980年から90年までピアノや電子鍵盤楽器で演奏に参加していた、今年結成50年を迎えるフランスのアンサンブルの老舗アンサンブル・イティネレールについて、またそこから発展したサチュラシオン(という楽派について当時のフランスの音楽状況を交え紹介します。
日時:2024年2月25日(日)18:00〜
*一部のチラシで17:00開演となっていますが、正しくは18:00です。
場所:麻布区民センター集会室(港区六本木5-16-45(麻布地区総合支所内))
講師:野平一郎(作曲家、東京音楽大学学長)
会費:日本アルバン・ベルク協会会員無料、非会員2,000円(税込)
予約申し込み(非会員):tgkseisaku@gmail.com(東京現音計画事務局)
主催:日本アルバン・ベルク協会、東京現音計画
東京現音計画#20~コンポーザーズセレクション7:野平一郎〜回想のイティネレールと「飽和」(サチュラシオン)
プログラム監修:野平一郎
日程:2024年3月22日(金)19:00開演(開場30分前)
会場:かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール(東京都葛飾区立石六丁目33番1号)
https://www.k-mil.gr.jp/institution/access/sym_access.html
京成線青砥駅下車徒歩5分
ひとりの作曲家にディレクションを託す「コンポーザーズセレクション」第7回目は、作曲家・指揮者として日本のクラシック音楽、現代音楽界を牽引し続ける野平一郎が登場。
プログラムされるのは、野平自身が80年代に参加したフランスの著名な音楽グループ「イティネレール」のレパートリーから、脱中央的なまなざしを持つ作品群。
まさに80年代から続く薫陶を全身に受けてきたメンバーが温めてきた渾身の企画、お立ち合いを。
プログラム
ヤン・マレシュ《ティチューブ》チューバのための(2001)
ラファエル・センド《バッドランズ》打楽器のための(2014)
フランソワ・ブーシュ《エコー分裂》エレクトリック・ギターのための(1986)
ヤン・ロバン《5つのミクロリュード》ソプラノ・サクソフォンとエレクトロニクスのための(2005)
ユーグ・デュフール《マティスによる「赤いアトリエ」》エレクトリック・ギター、サクソフォン、ピアノ、打楽器のための(2020)
ミカエル・レヴィナス《空間ピアノのエチュード》(1977/2010)
野平一郎《忘却のテクスチュアI》サクソフォン、チューバ、ピアノ、打楽器とエレクトロニクスのための(2023-2024 委嘱・世界初演)
Program:
Yan Maresz: Titube pour tuba (2001)
Raphaël Cendo: Badlands pour percussion (2014)
Francois Bousch: Fission d’echo pour guitare électrique (1986)
Yann Robin: 5 microludes pour saxophone soprano et électronique (2005)
Hugues Dufourt: L’Atelier rouge d’après Matisse pour guitare électrique, saxophone, piano et percussion (2020)
Michaël Levinas: Étude sur un piano espace (1977/2010)
Ichiro Nodaira: Textures de l’oubli I pour saxophone, tuba, piano, percussion et électronique (2023-24 commissioned, W.P.)
演奏:東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、 黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
客演:山田岳(エレクトリック・ギター)
*出演者、演目は変更になる場合があります。
主催:東京現音計画
助成:芸術文化振興基金助成事業、公益財団法人野村財団、
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成]
この公演はサントリー芸術財団佐治敬三賞推薦コンサートです。
ピアノ提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン
協力:Editions Henry Lemoine、東京音楽大学、秋山友貴、日本アルバン・ベルク協会、有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー
チケット(税込):全席自由
前売 一般3000円、大学生・専門学校生1000円
当日 3500円
カンフェティ割 2500円(カンフェティ取扱限定、先着順)
高校生以下無料(本番前日までに問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)
*学生券は入場時に学生証等の提示が必要です。
*未就学児の入場はご遠慮ください。
チケット取り扱い:カンフェティ
【URL】http://confetti-web.com/tgk20
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・チケットレス「レスQ」もご利用可能です。
予約開始:2024年1月22日(火)10:00〜(予定)
問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:tgkseisaku@gmail.com
電話:050-5532-5022(平日11:00〜18:00)
* * *
ディレクターズノート
回想のイティネレールとサチュラシオン(飽和)
1973年に創設されたスペクトル楽派のグループとして著名な「イティネレール」。だが、常にその話題の中心はジェラール・グリゼーとトリスタン・ミュライユの2人に過ぎず、他の作曲家について語られることは、非常に稀である。音響スペクトルや、電子音響による伝統的楽器の拡張への多様なアプローチを包含していたグループのグリゼー、ミュライユ以外の他の作曲家、特にここでは挑発者・扇動者として、また劇場性への多様なアプローチで知られたミカエル・レヴィナス、常に音楽的探求と哲学的思考とが一体化するユーグ・デュフール、エレキギター奏者としての異色の経歴を持つフランソワ・ブーシュを取り上げたい。彼らはより脱中心的眼差しを持った作曲家であり、その精神は近年のこのグループのプログラミングにも色濃く反映している。
私は偶然このグループのピアニスト・電子鍵盤楽器奏者を10年間(1980-90)レヴィナスの傍らで努めていたが、演奏会のプログラムの選曲は常に電子的技術の発展や、その理論的展開と同時進行していた。そして、こうした影響や流れの中から生まれてきたのが、現在サチュラシオン(飽和)と呼ばれている一群の作曲家である。ここではその代表的な作曲家である、ヤン・マレシュ、ラファエル・センド、ヤン・ロバンにも目を向けたい。また私自身電子音響に最初に出会い、多くを学んだこのグループの若く探求的だった当時の精神を回想し、複数の楽器が相互に電子的な影響を与え合う作品について構想してみたい。
野平一郎
野平一郎 Ichiro Nodaira
東京藝術大学大学院修了後、パリ国立高等音楽院に学ぶ。現在、作曲家、ピアニスト、指揮者、教育者として国際的に活躍する音楽家。第13回中島健蔵音楽賞(1995)、第44回、第61回尾高賞、芸術選奨文部大臣新人賞、第11回京都音楽賞実践部門賞(1996)、第35回サントリー音楽賞(2004)、第55回芸術選奨文部科学大臣賞(2005)、日本芸術院賞(2018)、第52回ENEOS音楽賞洋楽部門本賞(2022)を受賞。2012年春、紫綬褒章を受章。2021年よりモナコ・ピエール皇太子財団音楽評議員を務める。仙台国際音楽コンクールピアノ部門審査委員長。現在、静岡音楽館AOI芸術監督、東京文化会館音楽監督。東京藝術大学名誉教授、東京音楽大学学長。
* * *
関連企画・トークイベント
「野平一郎 -回想のイティネレールと「飽和」-
東京現音計画#20〜コンポーザーズセレクション7に向けて
https://x.gd/Tra3Y
日時:2024年2月25日(日)18:00〜(一部チラシで17:00と表示されていますが正しくは18:00開始です)
会場:麻布区民センター講座室
主催:日本アルバン・ベルク協会、東京現音計画
詳細近日発表!
* * *
「託児サービス」サポートについて
当コンサートへお出かけの際に託児サービスを利用する際、費用を負担します。
いくつか条件がありますので、ご希望の方は件名を「託児サービス希望」として下記にお問い合わせください。詳細についてのメールをお送りします。
メール宛先:tgkseisaku@gmail.com(担当:福永)
*このサポートは、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]により助成を受けて、東京現音計画が実施しています。
Tokyo Gen’On Project#19 Musician’s Selection 7: Masanori Oishi 2 with Yasuaki Shimizu
Director: Masanori Oishi
Date: Tuesday, July 4, 2023, 19:00 start (open 30 minutes prior to performance)
Venue: Suginami Kokaido Small Hall (1-23-15 Kami-ogi, Suginami-ku, Tokyo)
https://www.suginamikoukaidou.com/access/
Performer: Tokyo Gen’On Project
Sumihisa Arima (electronics), Masanori Oishi (saxophone), Yoshiko Kanda (percussion), Aki Kuroda (piano), Shinya Hashimoto (tuba)
Guest: Yasuaki Shimizu (tenor saxophone), Carl Stone (laptop)
Program (order to be determined)
–Yasuaki Shimizu: Carl’s Wild Garden(Seeds, Rain, Work, Be Flat)(2012),
Suiren (1982)
Asa (2005)
-Improvisation by Yasuaki Shimizu and Carl Stone
–John Zorn: from Ecomia – five pieces for piano solo (2018)
–Anthony Braxton: Composition 131
–Dror Feiler: From Here and From Now (2023) W.P.
-Improvisation by Dror Feiler and Sumihisa Arima
Organized by: Tokyo Gen’On Project
Supported by: The Nomura Foundation, Japan Arts Counsil, Tokyo Metropolitan Foundation for History and Culture Arts Council Tokyo, Japan Chamber Music Foundation
Tickets (tax included) : Advance: Adults 3000 yen, College and University Students 1000 yen
Door: ¥3,500
Confetti discount: 2,500 yen (limited to Confetti transactions, first-come-first-served basis)
Free for high school students and younger
Ticket handling: Confetti http://confetti-web.com/tgk19
Inquiries: Tokyo Gen’On Project Office (Naya Collective)
E-mail: tgkseisaku@gmail.com
Phone: +81 50-5532-5022 (weekdays 11:00-18:00)
東京現音計画#19~ミュージシャンズセレクション7:大石将紀2〜清水靖晃を迎えて
プログラム監修:大石将紀
日程:2023年7月4日(火)19:00開演(開場30分前)
会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)
https://www.suginamikoukaidou.com/access/
メンバーがプログラミングを行うミュージシャンズセレクション、サクソフォンの大石将紀が再登場。
独自のボーダーレスな活動で日本の音楽界に異彩を放ち続ける作曲家/サクソフォニスト・清水靖晃をメインゲストに、他ジャンルから現代音楽へ向けた多彩な角度のアプローチを特集。
現代音楽ストレートゾーンへの直球/変化球、さて東京現音計画のメンバーは打ち返せるか?
演奏:東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、 黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
ゲスト:清水靖晃(テナー・サクソフォン)、カール・ストーン(ラップトップ)
プログラム(順番未定)
清水靖晃《カールズ・ワイルド・ガーデン(シーズ、レイン、ワーク、ビー・フラット)》(2012)、《睡蓮》(1982)《あさ》(2005)
清水靖晃、カール・ストーンによる即興演奏
ジョン・ゾーン《エコミア》ピアノソロのための5つの小品より(2018)
アンソニー・ブラクストン《作品131》
ドロール・ファイラー《ここから、そして今から》(2023 世界初演)
ドロール・ファイラーと有馬純寿による即興演奏
–Yasuaki Shimizu: Carl’s Wild Garden(Seeds, Rain, Work, Be Flat)(2012),
Suiren (1982), Asa (2005)
-Improvisation by Yasuaki Shimizu and Carl Stone
–John Zorn: from Ecomia – five pieces for piano solo (2018)
–Anthony Braxton: Composition 131
–Dror Feiler: From Here and From Now (2023) W.P.
-Improvisation by Dror Feiler and Sumihisa Arima
*出演者、演目は変更になる場合があります。
舞台監督:鈴木英生(カノン工房)
照明:菅勝治
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
フライヤー&ロゴデザイン、写真:松蔭浩之
主催:東京現音計画
助成:公益財団法人 野村財団
芸術文化振興基金助成事業
公益財団法人 日本室内楽振興財団
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
協力:有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー
チケット(税込):全席自由
前売 一般3000円、大学生・専門学校生1000円
当日 3500円
カンフェティ割 2500円(カンフェティ取扱限定、先着順)
高校生以下無料(本番前日までに問い合わせ先メールアドレス宛にお申し込みください)
*学生券は入場時に学生証等の提示が必要です。
*未就学児の入場はご遠慮ください。
チケット取り扱い:カンフェティ
http://confetti-web.com/tgk19
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・チケットレス「レスQ」もご利用可能です。
問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:tgkseisaku@gmail.com(@は半角に直してください)
電話: 050-5532-5022(平日11:00〜18:00)
公演に向けて 大石将紀
東京現音計画はメンバー各々が現代音楽のみならず、その境界線上にある、もしくは隣接したジャンルの演奏も得意としている。それが自由で柔軟性のあるコンサートプログラミングに結実しているわけだが、これまで現代音楽作曲家が他ジャンルにアプローチした音楽を積極的に取り上げる一方で、逆のアプローチ、すなわち他ジャンルのミュージシャン、または作曲家による、現代音楽へのアプローチを試みた楽曲は意外にもそれほど扱ってこなかった。
本公演では「他ジャンルからの現代音楽へのまなざし」をテーマとし、1970年代よりロックやエレクトロニクス等ジャンルにおさまらない活躍を続ける作曲家・サクソフォニスト・音楽プロデューサー、清水靖晃さんをメインゲストにお迎えする。オリジナル作品はもとより、J.S.バッハの編曲作品や、映画音楽、テレビドラマ音楽などの作曲家としての活動が広く知られているが、清水さんとは「無伴奏チェロ組曲」演奏会でサクソフォネッツの一員として参加したことをきっかけに、以降一緒に演奏する機会を度々いただいている。
今回の演目の一つ、清水さんとカール・ストーンさんとの協働による現代音楽作品《カールズ・ワイルド・ガーデン》は2012年に大石が委嘱した作品。その他79年から83年まで清水さんを中心に活躍した伝説のグループ「マライア」の曲の中から、また比較的近年の清水さんのサクソフォネッツとのプロジェクトであるペンタトニックを使った作品から1曲づつ東京現音計画のためにアレンジしていただいた。また前半の部ではアンソニー・ブラクストン、ドロール・ファイラーの新曲、ジョン・ゾーンの作品を配し、本公演は全て4人の作曲家、そして「サクソフォニスト」の作曲作品とした。
清水さんとの共演によって今まで以上に東京現音計画の新しい一面を聴いていただける予感がしている。
大石将紀 Masanori Oishi
東京藝術大学卒業、同大学大学院修了後、03年に渡仏しパリ国立高等音楽院に入学。サククラシカル・サクソフォン奏者として、主に現代音楽の分野で多数の世界、日本初演に携わる。
東京藝術大学卒業、同大学大学院修了後、03年に渡仏しパリ国立高等音楽院に入学。サクソフォン科、室内楽科、即興演奏科を全て最優秀の成績で卒業後、同音楽院室内楽科第3課程を修了、08年帰国。その後は国内を初めヨーロッパやアジアにおいて音楽祭の出演やマスタークラス、リサイタルを開催している。令和元年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞、また東京現音計画メンバーとして第13回佐治敬三賞受賞。現在大阪音楽大学特任准教授、東京藝術大学、洗足学園音楽大学講師、エリザベト音楽大学特別講師。www.m-oishi.com
清水靖晃 Yasuaki Shimizu
作曲家、サキソフォン奏者、音楽プロデューサー。これまでに40枚以上のアルバムを発表。取り分け1980年代にリリースした『案山子』や実験的ロックバンド、マライア『うたかたの日々』が欧米の若い世代を中心に注目を集めており、2018年のヨーロッパ・ツアーでは北欧最大の音楽フェス、ロスキレ・フェスティバルにも出演した。サキソフォネッツ名作曲家、サキソフォン奏者、音楽プロデューサー。これまでに40枚以上のアルバムを発表。取り分け1980年代にリリースした『案山子』や実験的ロックバンド、マライア『うたかたの日々』が欧米の若い世代を中心に注目を集めており、2018年のヨーロッパ・ツアーでは北欧最大の音楽フェス、ロスキレ・フェスティバルにも出演した。サキソフォネッツ名義では、90年代後半に世界で初めてテナーサクソフォンのために編曲・演奏したバッハ「無伴奏チェロ組曲」を発表。次ぐ『ペンタトニカ』(06年)では西洋音楽と対位するオリジナルの五音音階作品を収録。2015年には「ゴルトベルク変奏曲」をサクソフォン5本とコントラバス4本という前代未聞の編成で編曲、録音したアルバムをリリースした。 ジャンル問わず様々なアーティストへの楽曲提供やプロデュースも手がける一方、映像作品の音楽制作も多数。アカデミー賞ノミネート作品『キューティー&ボクサー』(13 年)では、シネマ・アイ・オナーズで作曲賞を受賞している。http://yasuaki-shimizu.com
Tokyo Gen’On Project#18 Critics’ Selection 2: You Nakai “ZOOMUSIC”
19 Decenber 2022
open18:30, start 19:00
Suginami Kokaido Small Hall (Kamiogi 1-23-15, Suginami-ku, Tokyo)
Director: You Nakai
Saxophone: Masanori Oishi
Tuba: Shinya Hashimoto
Piano: Aki Kuroda
Percussion: Yoshiko Kanda
Electronics: Sumihisa Arima
Program:
Koki Fukuda: staff meeting in progress (2022)
Akiko Koga: m(usi)c (2022)
Varun Kishore: peculiar convergence chamber for Zoom, saxophone, tuba, piano(2022)
Jenn Kirby: music: a movement (2022)
G Douglas Barrett: i am sitting in a zoo (on zoom) in memoriam, Alvin Lucier (2022)
Aiko Kono: music, in volumes (2022)
Hall admission ticket: advance ¥3000, student advance ¥1000, door ¥3500
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=69420&
Zoom distribution: Free of charge
How to watch: please register using the form below.
https://forms.gle/9nXaMqcj4kSfWF256
Deadline for subscription: 24:00 on Sunday 18 December 2022 (Japan time).
Supported by Nomura Foundation, Japan Arts Council
contact: nayac@mc.point.ne.jp
Zoomusic Selection
The COVID-19 pandemic brought a sudden and drastic change to our daily lives. As social distance was advocated to prevent the spread of infection, the use of various technologies for staging a virtual contact with others spread as quickly as the virus to compensate for the loss of physical contact. Music also followed this trend and concerts using ZOOM and other online communication systems began to take place everywhere. However, the majority of these attempts appeared to only aim at virtually reproducing the sort of musical experience people had been accustomed to, and not many of them took advantage of this change in the media environment to rethink the way music is composed, performed, and experienced.
In this concert, we will imagine that ZOOM could be regarded not as a transparent medium for simulating what has been lost, but as a “musical instrument” equipped with particular biases and affordances, and that there could be a new genre of music that can only be performed and experienced via this instrument: ZOOMUSIC.
Like all technology, ZOOM is biased by the political and economic forces and historical circumstances that created it, and functions by enabling many things while inhibiting many others. As we explore the specific nature of this instrument——its unique signal processing algorithm, interface design, the degree of indeterminacy, or the way it coordinates sound and image——the conceptual categories usually applied to music such as performer/audience, score/instrument, live/recording, music/non-music become dissolved, forcing us to think, perform, and experience music in unusual ways. For example, music performance could overlap extensively with filmmaking, and the very idea of “composition” or “work” might be called into question. On the other hand, choosing to experience ZOOMUSIC offline might approximate being present at a public broadcast of a television program, perhaps changing the meaning of an in-person music concert.
Please join us for a concert in the time of (post-)COVID-19, where strange new forms of music and pseudo-music will roam around inside and outside the venue, perhaps a bit like the park that places wild animals on display evoked by its title. The only thing we ask in advance is for you to make a selection (like a good critic): whether to experience it online or in-person.
You Nakai
(No Collective/Already Not Yet/Side Effects Laboratory Of the University of Tokyo)
You Nakai makes music(ians), dance(rs), haunted musical houses, nursery rhymes, and other forms of performances as a member of No Collective (nocollective.com), and publishes experimental children’s books and other literary oddities as a member of Already Not Yet (alreadynotyet.org). His extensive research on David Tudor’s music has been published as Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music (Oxford University Press, 2021 remindedbytheinstruments.info). Other recent Tudor-related outputs include the double LP+booklet, Monobirds: From Ahmedabad to Xenon (Topos, 2021). You is currently affiliated with the University of Tokyo where he teaches curiosities such as “Archi-Choreographies,” “Zoomusic,” or “Fake Western Music History,” and hosts the Side Effects Laboratory of the University of Tokyo (selout.site).
東京現音計画#18〜クリティックズセレクション2:中井悠〜ZOOMUSIC
日程:2022年12月19日(月)19:00開演(開場18:30)
会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)
プログラム監修:中井悠
ひとりの研究者・批評家にプログラム監修を託すクリティックズセレクション、第2弾は中井悠が登場。
瞬く間に世界の標準アプリとなったZoomを、楽器として捉える試み。米大学院とのヴァーチャルレジデンシーや全世界への作品公募を経て、ホールでの実演と、Zoom配信の両刀使いでお贈りします。
国際的に活躍するアーティストでもある中井、東京現音計画のヴィルトゥオーゾ陣との邂逅が生み出す化学反応に、乞うご期待!
プログラム:
福田考樹《staff meeting in progress》 (2022)
古賀晶子 《m(usi)c》(2022)
ヴァルン・キショール《peculiar convergence chamber》サクソフォン、チューバ、ピアノのための(2022)
ジェン・カービィー《music: a movement》(2022 公募作品)
G・ダグラス・バレット《I AM SITTING IN A ZOO (ON ZOOM)》アルヴィン・ルシエを偲んで(2022)
荒野愛子《music, in volumes|巻物音楽》(2022)
演奏:東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
主催:東京現音計画
舞台監督:鈴木英生(カノン工房)
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
フライヤー&ロゴデザイン、写真:松蔭浩之
協力:東京大学副産物ラボ+芸術創造連携研究機構、帝塚山学院大学、有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー
助成:公益財団法人野村財団、芸術文化振興基金助成事業
【ホール入場チケット】
全席自由(税込)
前売一般3000円、前売大学生・専門学校生1000円、当日券3500円
カンフェティ割2500円(カンフェティ限定、先着順)
高校生以下無料(要予約。問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)
ホール入場チケット取扱い:カンフェティ *発売開始10/31(月)10:00〜
Web:https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=69420&
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・Webからお申込の際には、クレジットカード決済、またはチケット受け取り時にセブン-イレブン店頭でお支払いの、どちらかをお選びいただけます。
・クレジットカード決済を選択された場合、チケット受け取りはお申込みより4日後からとなります。
【Zoom配信】
・視聴無料
・視聴方法:下記フォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/9nXaMqcj4kSfWF256
・視聴申し込み締め切り:2022年12月18日(日)24時まで
問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:nayac@mc.point.ne.jp
電話:050-5532-5022(平日15:00〜19:00)
ZOOMUSICセレクション
COVID-19の蔓延はかつてない規模で人間の生活を一変させました。感染を防ぐためにソーシャル・ディスタンスが謳われ、物理的接触が禁じられる一方で、禁じられた物理的接触を補うためにヴァーチャルな接触を可能にするさまざまな遠隔技術がウイルスと同じくらいの速さで広がったことはまだ記憶に新しいでしょう。音楽の営みもまたこの流れに呑み込まれ、ZOOMをはじめとするオンライン・コミュニケーション・システムを使ったコンサートがあちこちで行なわれるようになりました。ただし、こうした試みのほとんどは、それまで慣れ親しんできた音楽体験のヴァーチャルな再現を目指すばかりで、メディア環境の変化を積極的にとらえて、作曲と演奏、そして視聴の方法を根底的に再考し、新しい音楽を新しいかたちで創造するきっかけとする試みはなかなか見当たりませんでした。
このコンサートではZOOMを、失われた営みをシミュレートするための透明な装置ではなく、固有の特性を持った「楽器」と見なし、その楽器によってのみ演奏・視聴可能な音楽のジャンルがあったとすればという空想にもとづき、世界各地の作曲家や音楽家からじっさいにそのようなZOOMUSICを集めて、オンラインとオフラインで同時に上演します。
あらゆるテクノロジーと同じく、ZOOMもそれを生み出した政治経済的な力学と歴史的な状況によって癖づけられ、さまざまなことを可能にしながら、さまざまなことを抑制することで機能しています。このシステム固有の信号処理の仕方、インターフェース・デザイン、音と映像の結びつきや不確定性の度合いなどをくわしく探れば探るほど、「演奏者/観客」、「楽譜/楽器」、「生/再生」、「音楽/音楽以外」などの凝り固まった概念区分は解きほぐされ、これまでとは別の仕方で音楽を構想、演奏、経験することを余儀なくされます。たとえば音楽制作は映画制作とほとんど見分けがつかなくなり、「作曲」や「作品」というきわめて観念的な単位は疑いの目を向けられるかもしれません。またZOOMUSICの演奏をあえてオフラインで経験することは、テレビ番組の公開放送に立ち会うような感覚を生み出し、対面式コンサートの意味を変えてしまうかもしれません。
タイトルが喚起する動物園さながら、新奇の音楽と音楽もどきたちが会場の内外をうろつきまわる(ポスト)コロナ時代のコンサートにふるってご参加ください。たったひとつ事前にお願いしたいのは、オンラインとオフラインのどちらで経験するのかを、それぞれの観客が(良いクリティックさながら)セレクトすることです。
中井悠(No Collective/Already Not Yet/副産物ラボ)
中井悠 ◉ You Nakai
No Collectiveの一員として音楽(家)、ダンスもどき、お化け屋敷、わらべ歌などを世界各地で制作(http://nocollective.com)、出版プロジェクトAlready Not Yetとして実験的絵本やことわざ集などを出版(http://alreadynotyet.org)。制作の傍らで音楽、影響や癖について研究を行なう。最近の仕事としてデーヴィッド・チュードアの研究書 Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music(オックスフォード大学出版局、2021年)や、チュードアの未発表音源を収めた二枚組LPと論考Monobirds: From Ahmedabad to Xenon(TOPOS、2021年)。2021〜22年ヴァージニア大学大学院作曲コースのヴァーチャル・レジデンシー・アーティスト、2022〜24年札幌国際芸術祭ラボ「サイド・プロジェクト」のアーティスティック・リサーチャー。東京大学大学院総合文化研究科(表象文化論)+芸術創造連携研究機構准教授。東大副産物ラボ主宰(http://selout.site)、令和4年度東京大学卓越研究員。