東京現音計画#01動画

動画 / videosのページに 3作品をリンクしました。

ジョルジョ・ネッティ《最後に、かたわらで(翼の生えた)》(2005)
Giorgio Netti, Ultimo a lato

ニコラ・サーニ《空間概念、期待》(1997)
Nicola Sani, Concetto Spaziale, Attese

杉山洋一《五重奏曲(アフリカからの最後のインタビュー)》(2014)
Yoichi Sugiyama, Quintetto “Last interview from Africa”


東京現音計画#03動画

2014年6月30日に行われた「東京現音計画#03」のプログラムから、足立智美さんの新作3曲の動画をアップします。

足立智美《かゆいのはそこ》(2014)
ADACHI Tomomi, It Is the Itchy Spot

足立智美《2013-10-14T06:49:10+02:00/2013-10-14T06:50:10+02:00》(2014)
ADACHI Tomomi, 2013-10-14T06:49:10+02:00/2013-10-14T06:50:10+02:00

足立智美《古代中国の実験音楽~楽経から~第一番+第二番》(2014)
ADACHI Tomomi, Ancient Chinese Experimental Music -From Yue Jing- No.1 + No.2


第3回 杉山洋一による指揮ワークショップ2014

●日程:
① 2014年7月11日(金)、14日(月)
於:Studio1619 (練馬区)
② 2014年8月11日(月)、12日(火)
於:両国門天ホール(墨田区)

●対象:
作曲家、演奏家、歌手の皆さんで、指揮に興味があったり、耳の訓練をしたい方。年齢、経験、プロ/アマを問いません。全く指揮の経験のない方、歓迎!

●内容:
参加者のレベルに柔軟に対応する45分のマンツーマンレッスン。加えて、集団での基礎テクニックにも参加できます。
ピアニスト2人が連弾で参加します。

●定員:1日最大6名(先着順) ※開講可能人数に足りない場合、中止となることがあります。

●時間割:15:00~16:00 集団による基礎テクニック(任意参加)※なるべく受講されることをお勧めします。
16:00~21:00 マンツーマンレッスン(各45分間。時間予約制)

●料金(すべて税込):各月 15,000円、両月 28,000円(各月の2日間両日参加が原則です)

●申込〆切:
7月分:2014年7月8日(火)
8月分:2014年8月6日(水)
申し込み順に時間の予約を行いますので、お早めにお申し込みください。

●申込、問い合わせ:
東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ内)
電話・FAX: 03-3921-4309(電話は平日の11:00~17:00)
メール:nayac@mc.point.ne.jp
メールの場合は、件名を「指揮WS希望」として上記の項目を送信してください。折り返し詳細をご連絡いたします。

★練習曲の例(下記にない曲をご希望の場合もご相談ください)
・シューマン《子供の情景》全曲より3曲(7番、11番、13番のうちのどれかを必ず含めること)。★初級
・バルトーク《ミクロコスモス》より103番、115番、120番、122番、126番、129番、133番、138番から3曲。★初級
・シューベルト 交響曲5番《未完成》★初級
・モーツァルト 交響曲リンツ、39番
・ベートーヴェン 交響曲1番、5番
・ブラームス 《悲劇的序曲》
・チャイコフスキー 交響曲5番全楽章
・ドビュッシー 《牧神の午後への前奏曲》、《海》

★初級:受講が初めての方にお勧めです。
【注意】スコアは各自ご用意ください。

・・・・・・
授業内容は、杉山氏が普段ミラノ市立音楽院などで教えているメソッドで、エミリオ・ポマリコ(Emilio Pomarico)が、チェリビダッケから学んだ基礎の上に築いた独特なものです。特に聴くこと、和声感や作品構造の把握に主眼をおくので、作曲の素養は求めませんが、初級以外では、受講曲の最低限の構造分析、和声、特に和声機能分析を終えておくこと。
・・・・・・

●講師プロフィール:
杉山洋一 Sugiyama Yoichi
1969年東京生まれ。作曲を三善晃、フランコ・ドナトーニ、サンドロ・ゴルリに、指揮をエミリオ・ポマリコ、岡部守弘に師事。指揮・作曲ともに日欧で活躍。作品は、ミラノ・ムジカ音楽祭より2回、ヴェネチア・ビエンナーレより2回の新作委嘱を受けたほか、東京混声合唱団、多治見少年少女合唱団、ブルーノ・カニーノ/大井浩明デュオ、安江佐和子、加藤訓子などより委嘱をうけ、ヴェネチア・ビエンナーレ、ザグレブ・ビエンナーレ、ミラノ・ムジカ、エール・ティロル音楽祭、ボローニャ・アンジェリカ音楽祭、東京の夏、武生音楽祭など各地で演奏されている。

【注意事項】
※受講者が1日の最低人数に達しない場合、その日は中止となる可能性がありますのでご容赦ください。
※代金は事前振込制です(聴講を除く)。ご入金後のキャンセルは返金いたしません。


Tokyo Gen-On Project Composer’s Selection 2 ADACHI Tomomi

June 30, 2014
open18:30 start 19:00
Suginami Kokaido Small Hall

guest: Adachi Tomomi voice

Tokyo Gen’On Project are:
Arima Sumihisa electronics
Oishi Masanori saxophone
Kanda Yoshiko percussion
Kuroda Aki piano
Hashimoto Shinya tuba

Richard Barrett Codex I for 6-12 improvising musicians (2001)
Peter Ablinger Ohne Titel 1-10 (2005)
Alvin Curran Inner Cities 3 Toy Piano/Piano Solo (1999)
Jennifer Walshe Nature Data voice solo (2005)
Moondog Bird’s Lament
Arthur Kampela Naked Singularity for tuba solo (2004)
Noah Creshevsky Tomomi Adachi Redux II for vibraphone and playback (2011)
ADACHI Tomomi Ancient Chinese Experimental Music -From Yue Jing- No.1 + No.2 (W.P.)
ADACHI Tomomi It Is Not The Itchy Spot (W.P.)
ADACHI Tomomi 2013-10-14T06:49:10+02:00/2013-10-14T06:50:10+02:00 (W.P.)


東京現音計画#03
コンポーザーズセレクション2:足立智美

コンポーザーズセレクション第二弾は、ベルリンを中心に世界で活躍する作曲家/パフォーマーの足立智美。アルヴィン・カラン、リチャード・バレット、ノア・クレシェフスキーら現代の鬼才たちに加え、日本でほとんど初めての紹介となるペーター・アブリンガー、ジェニファー・ウォルシュとアーサー・カンペラ、そして知る人ぞ知る伝説のムーンドッグ作品に、足立智美の怒濤の委嘱3作品と、まさにここでしか体験できない圧倒のプログラム。

日時:2014年6月30日(月)18:30開場、19:00開演
会場:杉並公会堂小ホール
東京都杉並区上荻1-23-15(荻窪駅徒歩7分)

プログラム監修、客演(声):足立智美

【演奏】
東京現音計画
有馬純寿(エレクトロニクス)
大石将紀(サクソフォン)
神田佳子(打楽器)
黒田亜樹(ピアノ)
橋本晋哉(チューバ)

【演奏曲目】
リチャード・バレット《Codex I》6人から12人の即興をする演奏家(2001)

ペーター・アブリンガー《Ohne Titel 1-10》不特定楽器ーアンサンブル(2005)

アルヴィン・カラン《Inner Cities 3》ピアノ/トイピアノソロ(1999)

ジェニファー・ウォルシュ《Nature Data》ヴォイスソロ(2005)

ムーンドッグ《Bird’s Lament》アンサンブル

アーサー・カンペラ《Naked Singularity》チューバソロ(2004)

ノア・クレシェフスキー 《帰ってきた足立智美2》ヴィブラフォンとプレイバック(2011)

足立智美《古代中国の実験音楽~楽経から~第一番+第二番》5楽器(委嘱新作 2014)

足立智美《かゆいのはそこじゃない》ピアノ、ヴィブラフォンとヴィデオ(委嘱新作 2014)

足立智美《2013-10-14T06:49:10+02:00/2013-10-14T06:50:10+02:00》アンサンブル(委嘱新作 2014)

※やむをえない事情がなくても曲目、タイトルは変更になる場合があります。

【監修者コメント】
アメリカの実験音楽とヨーロッパの前衛音楽といった構図が過ぎ去って久しい今、個別の技法やスタイルの流行を超えて、特異であることが普遍につながる道を探そう。多彩で個的で奇矯であることを恐れずに。
それを現代音楽と呼ぼうが何と呼ぼうが、音楽に、私たちに、何ができるかではなく、音楽が、私たちが、何をしなければならないのかを考えるための、思考と直感と想像力を鍛えるための、多彩で個的で奇矯な音楽たちを詰め込みました。
足立智美

足立智美 Adachi Tomomi
パフォーマー/作曲家/詩人。声、各種センサー、コンピュータ、自作楽器によるソロ演奏を始め幅広い領域で活動し、ヤープ・ブロンク、ニコラス・コリンズ、坂田明、ジェニファー・ウォルシュ、アネッテ・クレブス、リチャード・バレット、M.C.シュミット(マトモス)、高橋悠治、一柳慧、飯村隆彦、伊藤キム、猫ひろしらと共演。インスタレーション作家、映像作家としてもキャリアがあり、非音楽家との大規模なアンサンブルのプロジェクトもおこな)う。訓練されていない声のための多くの作品や、特異な記譜法を用いた作品を作曲している。世界各地のオルタナティヴ・スペースの他、テート・モダン、ポンピドゥー・センター、ベルリン芸術アカデミー、ウォーカー・アート・センターなどで公演、2012年にはベルリン・メルツ・ムジーク現代音楽祭で個展を開催。詩人としてもベルリン・ポエジー・フェスティヴァル、ルイジアナ文学祭などに招聘されている。また2007年にサントリー・サマー・フェスティヴァルでジョン・ケージの《ユーロペラ5》の日本初演の演出をてがける。ACCの助成により2009-2010年ニューヨーク滞在、DAADより2012年ベル)リン滞在作曲家としてドイツに招聘。http://www.adachitomomi.com

●チケット:全席自由
 前売:一般3000円、大学生2500円(税込)
 当日券は各500円増し。
 高校生以下無料(要予約。先着10名まで。電話かメールにてお申し込みください)
※高校生以下は学生証等の提示が必要です。
※未就学児の入場はご遠慮ください。

●チケット予約、お問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ内)
チケットオンライン:http://www.purple.dti.ne.jp/naya/tickets/
電話・FAX 03-3921-4309(電話は平日の11:00〜17:00)
メール:nayac@mc.point.ne.jp
フリーダイヤルでのご予約:
Confetti(カンフェティ)0120-240-540 (受付時間 平日 10:00〜18:00)
※チケットの支払/受取は、お近くのセブン-イレブンになります。
※発券手数料はかかりません。

主催:東京現音計画
助成:芸術文化振興基金助成事業
ロゴマークデザイン:松蔭浩之
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
TGK0630_omote_webTGK0630_ura_web


東京現音計画#02 イタリア特集II:ミュージシャンズセレクション1・有馬純寿

2014年3月5日(水)18:30開場 19:00開演
イタリア文化会館アニェッリホール(東京都千代田区九段南2-1-30)

メンバーがプログラミングを担うミュージシャンズセレクション、初回はイタリア特集第二夜として有馬純寿が担当。前回取り上げたビッローネとともにイタリアの次代を牽引するピサーティ、現在ヨーロッパで最も注目される作曲家のひとりフィリデイ、サルディーニャでジャズ・ピアニストとしても活躍するコルダらの作品に加え、ドナトーニ晩作の再演、ノーノ後期のライブ・エレクトロニクス作品や、巨匠マンゾーニの古今集にもとづく美しい歌曲を集めたプログラム。

◉出演
有馬純寿(エレクトロニクス)
大石将紀(サクソフォン)
神田佳子(打楽器)
黒田亜樹(ピアノ)
橋本晋哉(チューバ)
○ゲスト演奏家
太田真紀(ヴォイス)
木ノ脇道元(フルート)
西澤春代(クラリネット)

◉プログラム
シルヴィア・コルダ《時の 3 つのポートレート》トイ・ピアノ、トイ・プサルテリーのための(2013)

フランコ・ドナトーニ《チェ》チューバのための(1997)

フランチェスコ・フィリデイ《狂気の練習I》風船を演奏する4奏者のための(2012)

ジャコモ・マンゾーニ《古今集による6つの歌》女声、エレクトロニクス、MIDIキーボードのための(2006)

ルイジ・ノーノ《ピエールに。青い沈黙、不穏》コントラバス・フルート、コントラバス・クラリネット、ライブ・エレクトロニクスのための (1985)

ルイジ・ノーノ《ジェルジ・クルタークへのオマージュ》コントラルト、フルート、クラリネット、チューバ、ライブ・エレクトロニクスのための(1983-86)

マウリツィオ・ピサーティ《S》テナー・サクソフォンとライブ・エレクトロニクスのための(1995)
※やむをえない理由により演奏曲目等が変更になる場合があります。

チケット:全席自由 前売2000円、当日2500円(税込)高校生以下無料(要予約。電話かメールにてお申し込みください)
※高校生以下は学生証等の提示が必要です。※未就学児の入場はご遠慮ください。

予約・問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ内)
チケットオンライン:http://www.purple.dti.ne.jp/naya/tickets/
電話・FAX:03-3921-4309(電話は平日の11:00~17:00) メール:nayac@mc.point.ne.jp
フリーダイヤルでのご予約:Confetti(カンフェティ)0120-240-540(平日 10:00~18:00) ※チケットの支払/受取は、お近くのセブン-イレブンになります。※発券手数料はかかりません。

東京現音計画#02
東京現音計画#02

東京現音計画#02裏面
東京現音計画#02裏面


21世紀音楽の会 第11回作品展

日野原秀彦《エクソドス》を低音デュオ(松平 敬×橋本晋哉)とのジョイントで演奏します。

21世紀音楽の会 第11回作品展

日時:2014年1月16日(木) 18:30開場 19:00開演
会場:東京文化会館 小ホール
入場料(全席自由):一般3,000円、学生2,000円

堀 優香:3つのエスキース
Fl.田中隆英 Ob.宮村和宏 Cl.有馬理絵 Bn.河村幹子 Hn.小鮒信次 Cond.安良岡章夫

後藤望友:「生」に基づく6つの小品
Vn.佐藤まどか Pf.中川俊郎

高田 森:千の柱
Bcl.有馬理絵 Hn.小鮒信次 Vib.神田佳子 Va.安藤裕子 Cb.長谷川信久 Cond.森垣桂一

日野原秀彦:エクソドス
東京現音計画 × 低音デュオ Vo.松平 敬 Sax.大石将紀 tub.橋本晋哉 Perc.神田佳子

薮田翔一:アキュムレイト
Cl.有馬理絵 Vn.佐藤まどか Pf.中川俊郎

国枝春恵:「走水」〜ソプラノ、フルート、チェロのための
Sop.中川美和 Fl.田中隆英 Vc.松本卓以


東京現音計画:Silver Mountain Opening Concert

メンバー3人によるコンサートのお知らせです。

東京現音計画:Silver Mountain Opening Concert

日時:2013年12月16日(月)18:00開場、18:30開演
会場:洗足学園音楽大学 シルバーマウンテン地下1階
   神奈川県川崎市高津区久本2-3-1
   JR 南武線駅「武蔵溝ノ口」駅、東急田園都市線・大井町線「溝の口」駅 南口下車徒歩8 分

出演:
有馬純寿(エレクトロニクス)
大石将紀(サクソフォン)
橋本晋哉(チューバ)

演奏曲目:
ブルーノ・マデルナ:《ディアロディーア》(1971)
ルイジ・ノーノ:《後-前-奏曲第一番「ドナウのための」》(1987)
松平頼暁:《ジェスタフォニー》(1979)
有馬純寿:《うつしのエチュードⅠ》(2010)
エルネスト・H・パピエ:《急ぎ仕事》(1997)
スティーヴ・ライヒ:《ニューヨーク・カウンターポイント》(1985)
杉山洋一:《ファンファーレ》(2011)
川上統:《羅鱶》(2013) 委嘱作品、世界初演

※やむをえない理由により演奏曲目等が変更になる場合があります。
●チケット:全席自由 2000円(税込)
※未就学児の入場はご遠慮ください。

●チケット予約、お問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ内)
電話・FAX 03-3921-4309(電話は平日の11:00〜17:00)
メール:nayac@mc.point.ne.jp

主催:洗足学園音楽大学・大学院
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
988724_528664667213940_1530450824_n


ゲスト作曲家、杉山洋一氏によるプログラムノート

コンサートに先駆け、今回のゲスト作曲家の杉山洋一氏によるプログラムノートをご紹介いたします。

今回の東京現音計画の演奏会のプログラムは、日本で未だ知られていないイタリアの作家や作品を絡め、サクソフォン、チューバ、打楽器、ピアノとエレクトロニクスという編成の特殊性を活かすことにあります。素晴らしい演奏家との出会いは、一見むつかしそうな条件でも、無限の可能性へ変化させてくれて、同時に各奏者の個性や存在感を充分に活かしたいと思いました。

大石さんの魅惑的な音でヨガの行者!でもあるネッティの神秘的な音楽を、神田さんには缶カラに針金がのびたような形状の余りお目にかかることのない打楽器スプリングドラム一つで、圧倒的なビッローネの世界を紹介していただきます。
ルーチョ・フォンターナの裂け目の入ったカンバスの世界を大胆に描いた、サーニの迫力抜群の傑作を、黒田さんと有馬さんに。
僕が一枚下書きを書くたびに橋本さんにお送りして、「これは吹けますか」「大丈夫です」「これでも吹けますか」「大丈夫です」「本当にいいんですか」「大丈夫です」と調子に乗ってゆくうち、とんでもないチューバの姿へと変化してしまった「ファンファーレ」をここぞとご本人にお願いし、ベリオとマデルナが作ったミラノのRAI音声学研究所で、当時まだ珍しかった4チャンネルで製作された斬新な作品のなかから、今回はドナトーニとクレメンティを取り上げ、有馬さんの魔術で初演当時の臨場感あふれる音響を再現していただくことにしました。

一見意外な演奏者の組合せの妙を愉しんで頂くべく小品もはさんでみました。
マデルナの古典的名作「ディアロディア」は、オーボエやフルートなどで演奏するのが普通ですが、どの楽器で演奏しても構わないそうですので、今回はサクソフォンとチューバ!による響きの妙を愉しんでいただきます。
ルターが作曲したクリスマス賛歌「天のかなたより」をクレメンティが作り直したのは、カノン好きのクレメンティが、この作品にバッハが有名なオルガンのカノン変奏曲に影響を受けたのは間違いありません。その証に、原曲には鍵盤楽器か4楽器にて演奏せよ、とあります。

「天のかなたより」では、「嬉しい知らせを伝えるべく、天のかなたから来ました。神さまの憐れみによって、世界の罪を救うため」と天使が謳います。悲しいけれど、世界には悲しい知らせもたくさんあります。95年、ナイジェリアで一人の作家が死刑に処されました。彼の故郷ではわたしたちが使う石油を掘っていて、そのため人が住めなくなるほど環境破壊が進んだことを国際的に告発して、当時の軍事政府の口封じにあいました。
311ののち、サロ=ウィワというこの作家のことを、たびたび思い出していました。そして、故郷を破壊や汚染によって失った人たちについて思い、どんな形で作り出されたにせよ、現在自分が享受している電力すべて、つまり自分の文化の対価について思いました。作品は3つの素材から出来ていて、彼が亡くなる直前に残した声明文と同じく刑執行直前のヴィデオインタヴュー。そしてもう一つ、毎木曜早朝、現地のひとびとが彼の墓に集い祈りを捧げるときに歌われる、キリスト教の賛美歌です。

2013年8月ミラノ空港にて