【公演情報】東京現音計画#14〜コンポーザーズセレクション6:森紀明

東京現音計画#14〜コンポーザーズセレクション6:森紀明

日程:2021年7月13日(火)19:00開演(開場18:30)
会場:杉並公会堂小ホール(東京都杉並区上荻1-23-15)

プログラム監修:森紀明

ひとりの作曲家に新作委嘱とプログラム監修を託すコンポーザーズセレクション、第6弾は森紀明が登場。
サックス奏者・イベントオーガナイザーとしても、現代音楽、ジャズ、即興演奏などジャンルを越える活動で知られる森が、今回のキーワードに掲げたのは「ボーダーレス」と「アカデミズム」。新作は、ゲストソリストにフリージャズの重鎮・坂田明を迎えるサクソフォンコンチェルト。一癖も二癖もあるスリリングなプログラミング、乞うご期待。

【プログラム】

ケリー・シーハン《色の系列》スネアドラムとテープのための(2017-18)
Kelly Sheehan: A Series of Colors for Snare Drum and Tape

キャサリン・ヤング《アンダーワールド(ダンシング)》ウーリッツァー・エレクトリック・ピアノとチューバのための (2008)
Katherine Young: Underworld (Dancing) for wurlitzer electric piano and tuba

ウェストン・オーレンキ《メロディカのための》任意の数のメロディカとアナログ&デジタルシンセシスのための(2017-18/19)
Weston Olencki: for melodicas for any number of melodicas and analog & digital synthesis

森紀明:《観察/振動》複数のパフォーマー、電子音楽的環境のための(2020委嘱初演)
Noriaki Mori: Observation / Oscillation for multiple performers and electroacoustic environment

イアン・パワー《浮標》ローレンス・クレインに倣って エレクトリック・オルガンと家電のための(2015-16)
Ian Power: Buoy (after Laurence Crane) for electric organ with household appliances

アレックス・ミンセク《核》サクソフォンと打楽器のための(2007)
Alex Mincek: Nucleus for Saxophone and Percussion

森紀明《マトリックス》アンプリファイド・アンサンブルとソリストのための(2020委嘱初演)
Noriaki Mori : Matrix for amplified ensemble and soloist
ソリスト:坂田明(サクソフォン、その他)

【インスタレーション】
マリアンチ・パパレクサンドリ-アレクサンドリ《ソロ》モーター、セルパンと脳のモデルのための(2017)
Marianthi Papalexandri-Alexandri: Solo for motor, serpent and brain model (2017)
サム・プルタ《ペーター・アプリンガーと共にある自画像》(2011)
Sam Pluta: Selbsportrait mit Peter Ablinger (2011)

※曲目・展示作品・演奏家は変更になる場合があります。

演奏:
東京現音計画 :有馬純寿(エレクトロニクス)、大石将紀(サクソフォン)、神田佳子(打楽器)、黒田亜樹(ピアノ)、橋本晋哉(チューバ)
ゲスト:坂田明(サクソフォン、その他)

主催:東京現音計画
舞台監督:鈴木英生(カノン工房) 
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
フライヤー&ロゴデザイン、写真:松蔭浩之
協力:帝塚山学院大学、有限会社ハリーケン、モモ・カンパニー

助成:
公益財団法人 野村財団
公益財団法人 朝日新聞文化財団
芸術文化振興基金助成事業
公益財団法人 アサヒグループ芸術文化財団
公益財団法人 日本室内楽振興財団
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

チケット:
全席自由 一般3000円、前売大学生・専門学校生1000円(税込)
高校生以下無料(要予約。問い合わせ先のメールアドレス宛にお申し込みください)

チケット取り扱い:Confetti(カンフェティ)
Web:https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=61326&
フリーダイヤル:0120-240-540(平日10:00〜18:00)
・ご予約後、セブン-イレブン店頭にてチケットをお受け取りください。
・Webからお申込の際には、クレジットカード決済、またはチケット受け取り時にセブン-イレブン店頭でお支払いの、どちらかをお選びいただけます。
・クレジットカード決済を選択された場合、チケット受け取りはお申込みより4日後からとなります。
・チケットレスサービス「モバパス」も可能です。

問い合わせ:東京現音計画事務局(ナヤ・コレクティブ)
メール:nayac@mc.point.ne.jp
電話: 050-5532-5022(平日15:00〜19:00)

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監修にあたって 森紀明


「ボーダーレスであること (Being borderless)」
「作曲におけるアカデミズムとは?(What does academism in composition mean?」
今回の公演では、特にニューヨークとシカゴの実験的な即興音楽シーンと関わりがある、若手から中堅のアメリカ在住の作曲家の作品を中心としたプログラムを取り上げたいと考えています。彼らの多くはジャンルや表現方法にとらわれず、自身もアコースティック楽器や電子楽器、自作楽器、オブジェクト、コンピューター等を用いて即興をします。加えて音楽以外の様々な芸術分野の文脈での作品発表やコラボレーションも多く、まさにボーダーレスな活動を当たり前のように行なっています。これは現代における作曲家の在り方として、大きな刺激を与えてくれるものです。
また、彼らのほとんどは作曲の博士号を持っているか現在博士課程に在籍している、いわばスーパー・アカデミックな作曲家たちでもあります。しかし彼らの発想であったり、興味の方向性、方法論、そして結果として実現されている音響や世界観は、多くの人が「アカデミックな~」と言う言葉を聞いたときに想像するものとは、大きく異なるのではないかと思います。ここには現代の作曲教育の在り方についての示唆が、多く含まれていると考えます。今回のプログラムを通して、現代における作曲家、そして作曲教育の在り方に対する問いを投げかけられればと思っています。

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森紀明 Noriaki Mori
現代音楽、ジャズ、即興音楽の間で主に活動する作曲家、バンドリーダー、サクソフォン奏者。Noriaki Mori Large Ensemble主宰。昭和音楽大学にてクラシカル・サクソフォンを、バークリー音楽大学にてジャズを、ケルン音楽大学大学院にて作曲、電子音楽を学ぶ。2009年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。BMI Charlie Parker Jazz Composers Competition 2009ファイナリスト。これまでに作品は、ダルムシュタット現代音楽講習会、Acht Brücken – Musik für Köln、モントリオール・ジャズ・フェスティバル等、北米、ヨーロッパ、東アジア各地で演奏され、WDR3でも放送されている。